前回は、ザンビアの子供の数学力について書きました。今回は、先生です。
同僚の先生にお願いして、6年生の分数の授業をみせてもらいました。
普段から仲のよかった先生だったこともあり、快諾してくれました。
『1/2と4/9 では、どちらが大きいか。』
という問題のとき、彼女は、それまで同様、黒板に図を描き始めました。
1/2の図を描き終えて、4/9の図に取り掛かりました。
9つに分けねばならないのに、長さが足りなくなってしまいました。
そこで、右につけたし、
『 1/2<4/9 ね!!』
となってしいました。
ザンビアでは、7年生までは、日本の小学校のように全部の教科を一人の先生が担当し、8年生以上は、中学校のように、科目ごとに授業を担当します。
8年生以上を教えている数学専科の先生は、こういった間違いはみられないのですが、逆に、7年生以下では、正しく分数を指導できる先生がいない状況でした。
自分の教えていた生徒の実情と違い、同僚の様子を書くことには抵抗がありました。
しかし、こういった先生たちも、決して能力が低いわけではありません。
彼らの、生徒をまとめ、授業の雰囲気を作り上げるスキルには、私のそれは足元にも及びませんし、実際、同じ学校の同僚のクラスより、私のクラスの平均点が高くなることは一度もありませんでしたから。
(個人的な力量の問題ですが…。)
何より生徒たちが楽しく授業を受けていました。
いろんな国々、いろいろな数学教育が営まれているのだと思います。
有馬祥英
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