「・・ギリシャ語や英語では落第点をとる・・髪はぼさぼさで爪は伸び放題、ワイシャツはいつもズボンの外にはみ出ていた」
これは第二次世界大戦のとき、ドイツ軍のエニグマ暗号の解読をしたイギリスの数学者、アラン チューリングの15歳のときの様子である。
ドイツがエニグマを導入する前はイギリスの暗号解読者は古典語学者や外国語に詳しい者、神父だったという。しかしそれでは歯が立たなくなり、数学者、クロスワード、チェスのチャンピオンが招集されるようになった。そこで彼はずば抜けた才能を発揮しエニグマ暗号の解読に成功、国家を救ったそうである。
「天才の栄光と挫折」藤原正彦著では以下のように書かれている。
数学者たちが驚くほどの力を発揮したのは機械暗号の解読に純粋数学の一分野である置換群論がうまく利用されたばかりではない。何より役立ったのは数学的思考そのものだった。多様で混沌とした現象の中から論理的構造を見出し理解しようと、集中して考え続ける習性が誰も予想しなかったほど役立ったのである。
なるほど!そのとおり!
ちょっと感動した瞬間だった。
1 件のコメント:
私が通っていた高校でも同じような男の子がいて、日本史落第、国語落第、でも数学はいつもベスト10内。推薦で某有名大学理学部数学科に入りました。彼はいまどこで何してるんだろ~って思い出しました!
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