2008年9月30日火曜日

国際ワークショップ

先週は、アメリカのミズーリ大学からBarbala Reys先生、Robert Reys先生という著名な数学教育学者を招いて行われた国際ワークショップに参加させて頂きました。

ワークショップと懇親会を通して終始感じた先生方のお人柄に、感動しっぱなしの澁谷でした。
ワークショップで先生方がお話されたNumber Senseですが、途上国の生徒にも多く当てはまることがあると思いました。

例えば、このような問題
「7/8+12/13 を見積もりで解きなさい。」

多くの子供が、8を13の共通分母を探してから、手間や時間のかかる計算をして正確な答えを出そうとする、という結果が出ていました。

両方の数が1に近いということを考えると、答えはおよそ2だ、とすぐにわかる問題です。

自分の子供の頃を思い出しても、見積もりや概算といった算数の単元は苦手でした。
あるアルゴリズムに則って計算を規則正しく行う、という算数の一面が大好きだったので、違う角度から問題を考えるということができなかったのかもしれません。

一方で、算数の宿題に出されていたドリル計算も思い出しました。
3桁×4桁、4桁×5桁といった桁の大きな掛算の筆算を、何の意味も見出せず、ただ正しい答えを出すためだけに(正しい答えを得るという達成感を得るために)計算をしていました。
ザンビアの子供に教えているとき、生徒が、2桁×1桁の計算をしているときでも、すごく巨大な数を答えたり、小さすぎる答えをだしたり、見積もりができない場面が多々ありました。

そのような場面で、なんでだろう、なんでわからないんだろう、となんとなく思うことが、隊員時代よくありました。

ただ、今回のお話を聞いて、先進国の子供でも、ザンビアの子供と同じようなことを困難に抱えていると知ることができました。

今回のお話は、私が研究しているSLEにも当てはまることでしたので、非常に勉強になりました。先生方、ありがとうございました。
どなたか、ザンビア人生徒のNumber Senseについて研究されませんか?



澁谷 渚

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