2012年5月16日水曜日

Mゼミ発表を終えて

 本日「メトロマニラ初等教育における教科書と図形概念との関係に関する考察-図形の構成要素に着目してー」と題して発表しました。

 概念形成は学校現場にいた時から興味をもっていましたが、認知心理学的な分野でもあり興味あるけど踏み込みたくない洞窟のような存在でした。しかしやはり入ってしまった・・・。
 今日の発表では日本との比較からメトロマニラの子供たちのもっている図形概念の特徴の一面を明らかしようと試みました。まだデータの分析を始めたばかりで12個ひろっただけでしたが、自分としては興味そそられるものでした。
 それは知識が単なる言葉のみで何の意味もない無味乾燥なものであるとき、そこには知識のつながりや広がり、発展や活用の可能性を生み出さないということです。
 私たちの年代は偏差値教育真っ盛りで、とにかくテストで点数をとるために「棒暗記」というものをかなりやらされました。私の頭の中には、一つずつ独立した意味もない名前のみが点在しています。ダンテの神曲、白紙に戻した遣唐使・・・。

 ニュージーランド南島にワイトモ洞窟というのがあります。ツチボタルで有名なところです。まあツチボタルといってもホタルではなくハエで、ねばねばした糸をたらし獲物をとります。そのねばねばした糸が洞窟の中で凄くきれいに光るのです。
 私の研究も時折見られる美しい光に吸い寄せられながら、しばらくは暗闇の中進んでいきそうです。

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