2009年5月25日月曜日

学校ストライキ

うちの学校は生徒数約1300名、教員数約30名の、
うちの町のほぼ真ん中に位置する、キリスト教の学校です。
5月11日に2学期がスタートし、初日は生徒は半分以下、
2日目からだんだん生徒が増えてきて、1週間経ってようやく
生徒が学校にそろいました。
2学期からは近くの教員養成校から、6人の教育実習生が来ました。
なのでうちのスタッフルームはあふれかえっています(
スタッフルームあるだけましなのですが)。
2週間経ってだんだん授業の感覚を取り戻してきたように感じて
いた矢先、それは起きました。

そう。教員の学校ストライキです。

なんと、ザンビア政府が教員に給料を払っていないとのことで
先週木曜日から、教員たちはストライキに入りました。
何人かの先生は学校に来ているのですが、授業はしないでいます。
授業をするとストライキの意味がなくなるからです。
スタッフルームはいつもと違い閑散としています。
でも生徒たちは、ストライキのことなど知らされずにいつもどおり
に学校に来ています(連絡網とかないから当然ですが)。

うちの学校はきちんと先生が来て授業をする(この国では授業をサボる
先生も少なくない)ほうなので、生徒に「先生はどうしたの?」と聞くと、
「今来ている」とけなげに先生を信じているようです。
かわいそうに・・と思いながら、「先生はストライキで来ないよ」と
言ったら、何人かの生徒が集まって話し合いを始めました。
僕や教育実習生はストライキをする理由も無いので、
それぞれのクラスに行って授業を始めました。

「先生がいないクラスは今頃どうしてるんだろう」、
「ストライキなんて結局被害を受けるのは子供か・・・」

とか思いながら、いつもどおり授業を済ませました。

授業後にさっきのクラスを覗くと、なんと生徒が教科書を黒板に写して、
自分たちで勉強しています。少しざわついている感もあります。
しかし交代で板書している生徒の姿は心を打つものがありました。
確かにストライキで授業を受けれないというのはかわいそう
かもしれないけど、自分たちで勉強しようとする彼らの姿は素敵だなと思います。
彼らの強さを見ると、自分たちで勉強するいい機会になってるのではないか
とすら思いました。

かれらの姿に元気をもらい、先週は普段自分が教えないクラスも教えてきました。
教育実習生もストライキで先生がこれないコマを埋めようと、
多めに授業をしていました。

確かに彼らの成績はそんなによくありません。
でも彼らの勉強したいという思いを感じることはさまざまな場面であります。
「勉強教えて」って家にまで来る生徒もいるのです。
かれらのやる気はどこから来ているのか、非常に気になるところです。
写真1)生徒たちが自分たちで勉強している様子。


木村 光宏 in Zambia

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