福田です。2回目の記事となります。
先日,2014年ワールドカップ決勝戦が行われました。決勝戦に相応しい一進一退の大熱戦となり,皆さんも大変興奮したことであろうと思います。日本の話になりますが,4年前に岡田監督率いる「岡田JAPAN」は,大会前の下馬評を大きく覆し,決勝トーナメント進出という躍進を遂げました。その後,メディア等で取り上げられるものは岡田監督への賛美や,岡田監督の指導法に関するものでした。しかしながら,この躍進にはイビチャ・オシム氏無しでは語れないのではないでしょうか。オシム氏は日本代表監督として,「考えて走るサッカー」をモットーに,12勝3敗5分という素晴らしい結果を残しました。世間一般はこの結果に目がいきがちであるのですが,僕はオシム氏の人間として生きていく上での哲学に目がいきました。「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に,肉離れをしますか。 要は準備が足らないのです。」という言葉は印象的です。つまり,怪我をした選手に対する準備不足を唱えたのです。そしてこのことは,自分自身を内省するよい哲学になりそうです。
数学教育研究のゼミ発表や学会発表において,今という時間でサッカーを行うのと同じように発表を行うことはできますが,過去の時間が今の時間ににじみ出てくるのは質疑応答の場ではないでしょうか。どれだけ考え,どれほど悩んだのか,想い全てを表現することができる質疑応答にこそ,その研究者の深さを感じることができるのです。つまり,結果を示す発表と,過程を示す質疑応答において,僕は後者に魅力を感じます。まだまだ未熟なので反省するばかりなのですが,発表に向けた準備だけでなく,質疑応答に向けた準備も意識していこうと思います。
最後に・・・2014年ワールドカップにおいて,日本は残念な結果に終わってしまい,メディアや評論家,そして国民はこの結果に落胆し,憤りに近いものを感じている人もいるようですが,もう少し「質疑応答」に注目するような,深みを感じることができる日本人が増えないものか,そう思います。
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