2012年9月3日月曜日

究極のFreedom

かつて私が大学生だったとき、「時間・金・体力の3つが揃うときはない」といわれました。本当にそうだなあとずっと長い間思ってきましたが、ついにやってきました!3つ揃うときが!
 仕事は休業し収入はありませんが蓄えが少し。時間がたっぷり。体力はかなり落ち老眼も始まりつつありますが、まだ自分で何かするぐらいの体力はあります。
 こんな時は二度とないとの思いで、全国数学教育学会、ICME、日本科学教育学会と参加してきました。1980年代の研究が今の研究とどうつながっているのか、日本の教育の特色は何なのか、数学教育の担う教育的役割は?などなど、現場の真ん中にいたのでは見えないことを考えるようになりました。これぞ思考のFreedomでしょうか。(まあありきたりな言葉で表現すれば、少し距離をおいてみる、いろんな角度からみる、客観視できる、ということですが)
 こんなFreedomの中で最近は「発信力」という点について考えさせられています。日本数学教育学会誌(算数教育614)の中で筑波大学の磯田先生がちょこっと書かれていた文が印象的でしたので、紹介します。

「日本の教師、授業や教科書は絶賛されてきた。その比較相対として学術論文参考文献上で日本のプレゼンスは、日本の先生方の授業に対する外国人からの称賛ほど高くない。70年代末に日本に学んだシンガポールが世界的な教科書の輸出国になり、80年代にオープンエンドアプローチに学んだ中国がその指導法を提案する状況にある。」(p36

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