2007年11月26日月曜日

ザンビアの子供の数学力

8年生(日本の中学2年生)のクラスに1/3 と1/4 のどちらが大きいかを教えた時のことです。はじめに次のような円形のモデルを使って、「影の大きさがその分数の大きさを表します。」という風に教えると、 1/3 が1/4 より大きいことを生徒達は一旦は理解しました。


しかし、その直後、円図を消し、1/3 と1/4 の分数だけを黒板に残して

「じゃあ、1/3 と1/4 はどちらが大きい?」 と質問すると、 「1/4 !!」

とクラスの全員が即答しました。自信満々です(笑)。
そこで、もう一度さっきの円図を描いて説明しなおすのですが、混乱しつつも、やはり 1/4 の方が大きいと生徒達は答えました。理由を聞くと、「たくさんの部分に分かれてるから。」だそうです。影の大きさで比べるのだと説明するのですが…。

しかし、こういった現状は、単に生徒だけの問題ではなく、生徒たちがこれまで受けてきた授業や、教科書、教師、広くはザンビアの社会や歴史など学校外のことも関係しています。日本とザンビアの違いを知ると同時に、今日まで日本において積み上げられている教育のすごさも知りました。

有馬 祥英

2007年11月20日火曜日

近況報告

4月から神奈川県の公立中学校に勤務して7ヶ月が過ぎました。
4月当初は全く学校の雰囲気がつかめず、何もしていないのに非常に疲れる毎日でした。
1学期の後半から少しずつ学校に慣れてきましたが、まだまだです。

先ず私の勤務する学校の紹介をします。
市内には6つの中学校がありますが、私の学校は唯一荒れていない中学校だそうです。
それでも授業に出ない生徒がいるので、授業がないときには生徒を探して学校を歩き回ることも何度かありました。
日本の学校と私の住んでいたザンビアの学校。
ザンビアにいるころは日本の教育はすごいんだと確信していましたが、種類は違っても大きな問題を抱えている点では同じであると感じています。

授業ですが、私は1年生に属しているので、1年生の数学の授業を持たせてもらっています。
少人数で行っており、5クラス各18人の週3時間で行っています。
研究授業で「つまらない」といわれたり、まだまだ問題が山済みで正直気が遠くなる毎日で、自分らしい授業のスタイルを見つけることが7ヶ月たってもまだまだ出来ていません。
生徒にとって分かりやすかった授業は生徒がすごくやる気を見せるので分かりやすいです。
少しでも数学を好きになってほしいと思うのですが、まだまだこちらも試行錯誤です。

私は1年目なので、校務分掌の中ではほとんど役割はありませんが、委員会や部活動などを任されています。
特に部活動は教員の高齢化に伴い、若い教員が大所帯の部活動を任されており、私も例外ではありません。
現在部員70名のバドミントン部の顧問をしており、休日はほとんどないです。
でもこれが楽しい!
生徒指導は上手くできない、授業もイマイチの私にとっては、これが心の支えです。
毎日体育館で生徒と共に笑ったり出来るのは、本当に嬉しいことだと実感しています。

これからもっと授業を磨き、来年は担任を持たせてもらえるように頑張りたいです。
毎日のように教頭先生には怒鳴られるし、生徒にはココロを抉られるようなことを言われて落ち込むこともあります。
でも理由は良く分からないけど、教師になれてよかったなとしみじみ思う毎日です。

石田真実

2007年11月19日月曜日

これは何でしょう?


突然、トイレの画像ですみません。
これは、IDEC(国際協力研究科)7階の男子トイレです。
どこにでもあるごく普通のトイレでですが、
よく見ると、日本のトイレには普通ないものが置いてあります。
見難くて恐縮ですが、便座の右上、
トイレットペーパーの隣に立っているのは、
水の入ったペットボトルです。

猫よけ?

いやいや、ここは7階です。
なぜ、ここにペットボトルが置いてあるかピンと来た方は、
きっと異文化経験が豊富な方でしょう。

実は、これトイレで用を足した後、
お尻を洗うために使う水です。
イスラム世界ではトイレで紙を使わないそうです。
私自身は一度ごく短い期間ですがタンザニアを旅行したことがありますが、
トイレには必ず蛇口がありました。
実際に試したことはありませんけれどもね。

何とも、所属学生のうち約半数が留学生であるIDECらしい光景です。

尚、最上階にはムスリムの学生のための簡易礼拝所もあるそうです。


辻本温史

2007年11月12日月曜日

Stages of solving mathematical problem

Nowadays, I am translating an article about the system of mathematical problem-exercise into English. In order to be aware what I am doing; first, I needed to understand the mathematical problem solving stages or strategies which is proposed by George Polya. Let me introduce this strategy to you little bit. In order to solve a mathematical “tough” problem, ask yourself these 4 questions:

1. What do I know?

  • List the facts or information given in the problem.
  • Underline or circle any key words, such as factor, multiple, area, or perimeter.
  • Watch out for mixed units!
  • Express the facts in math symbols, if you can.

2. What do I want?

  • Describe the goal, what the problem is asking you to find.
  • Underline or circle any key words, such as sum, product, next, or not. (Small words are easy to miss!)
  • Express the goal in math symbols, if you can.

3. What can I do?

  • Combine the given facts. Can you get closer to the goal?
  • Try a tool from your Problem Solving Tool Box.
  • Do one little step at a time.

4. Does it make sense?

  • When you get an answer, always look back at the original problem one more time.
  • Does your answer make sense?
  • Do you have the correct units (inches, cm2, kg, etc.)?
  • Can you think of a way to confirm that your answer is right?

Problem solving tool box

  • Draw a diagram or picture.
  • Act the problem out, step by step.
  • Make a systematic list, chart, or table.
  • Look for a pattern.
  • Simplify the problem.
    (Try it with smaller numbers.)
  • Restate the problem in another way, or look for a related problem.
  • Think about “Before” and “After” situations.
  • Work backwards.
  • Guess and check.

Purevdorj Oyunaa (from Mongolia)

2007年11月9日金曜日

ザンビア・プログラム-実践と理論の融合を夢見る実験室

(馬場)にとって記念すべき第一回は、ザンビア・プログラム(正式名称IDEC-JICA連携事業)について書きたいと思います。

この青年海外協力隊と大学院の双方を一気に行ってしまうという画期的なプログラムは2002年に始まりました。私自身は、立ち上げが終わってそれが軌道に乗り始めたころから、院生の指導の点より関わり始めました。このプログラムの潜在性については非常に大きな期待をしています。


話は飛ぶのですが、私自身が青年海外協力隊隊員としてフィリピンに派遣されたのは四半世紀ほど前の1984年のことです。当時は未だマルコス氏が大統領だった頃で、熱く蒸せるあの頃のマニラの空気が懐かしく思い出されます。ご存知の方も多いと思いますが、その後Peoples’ powerと呼ばれる無血革命が起こり、結局マルコス氏が追い出されて、アキノ氏が大統領に就任しました。その前後の変化は、体感したものにしか分からない気がします。


さて話を元に戻すと、この連携プログラムは、今年度、これまでの取り組みの集大成として二つの新しい取り組みを行いました。一つは、「ザンビアの教育」という冊子の出版です。その冊子には、学生たちがこれまで収集、分析してきた情報が、文章としてまとめられています。それだけのこととも言えますが、それが生み出した情報は、協力隊活動の新たな地平を生み出すことになったと思います。今一つは、ザンビア大学との共同ワークショップです。ザンビア大学の教員や院生100名ほどを前にした堂々たる発表は、自分の指導学生ながらまばゆいものを感じました。これらの取り組みには、まさにこのプログラムが最初に構想した「実践と理論の融合」の第一歩と言えるでしょう。


国際協力は、異文化の中で育ってきた者同士が出会うことから始まります。その出会いと協力の底流には、共感が必要であると思います。この共感には、頭だけではなく上述のような経験そして体感することが重要な鍵を握ります。単に自分のしてきたことを熱く語るのみならず、単に教科書で読んだことを知ったかぶりに語るでもなく、異なる背景を持つ相手の考えに共感しながら、開発問題、もう少し大きく言えば、私たちの社会の抱える地球規模の課題を冷静に見つめることです。これはJICAの言う現場主義を踏まえて、さらにそこから歩を進めようとする超・現場主義といえると思います。


今回の取り組みは、そのような超・現場主義の一つの例と捉えることもできるのではないかと考えます。ようやく次の目標が見えてきた気がします。この感覚は坂道を上りつめて、その先が見えるようになってきた感覚に似ています。



さて、まだまだ続くこの実験。一体、次は何が起きるのか、楽しみです。


馬場 卓也

2007年11月5日月曜日

IDEC Festival 〜シマ屋台〜

今まで10年ほどの国際協力研究科の歴史の中、大学祭には参加していなかった模様ですが、今年は初めて参加することになりました。「IDEC Festival」ということで、大学祭のメイン会場である総合科学部ではなく、IDEC前の広場で出店や歌やダンス、写真展に至るまで全てのイベントをやっちゃおう、という、こじんまりしているくせにちょっと大掛かりな企画です。

私たち馬場研は、現在研究室に9名の学生がおり、そのうちモンゴルのオユーナさんを除いてすべてアフリカ東部(6名ザンビア、1名ケニア、1名タンザニア)での2年以上の生活と理数科教師の経験を持っているという、かなり異色の研究室になります。どちらの国でも主食はウガリやシマと言われているもので、とうもろこしの粉を練り上げたものになります。それを手でにぎってくぼみを作り、おかずをいっしょにつまんで食べます。そんなわけで、ぜひ馬場研でアフリカ料理の屋台を!という話があり、シマの屋台を出すことになりました。

今回、私たちのために強力な助っ人が登場してくれました!中村さんの奥様とお子さん3人です。中村さんの奥様は大人数向けの料理は初めてでどうしようと言いながらも予めご自宅で試作をして下さったりしました。前日の土曜日から試作などの準備を手伝ってくれたのは、修了も近く論文などで忙しい辻本さん、そして10月に入ったばかりなのにいろんなゼミの仕事を積極的に引き受けてくれている中和さん。前日はお昼ごろから夕方6時過ぎまでずっと準備をしていました。大量の食材を切ったり、ムードメーカーのお子さんと一緒に遊んだり。。
メニューはシマとそのおかずとしてビーフシチュー、そしてキャベツの炒め煮です。ビーフ3kg、キャベツ4個と、かなりの量になりました。シマはアメ横のカワチヤさんからガーナ産の白いcorn mealを調達。試作を食べた私たちはというと・・・もう、大感動でした!!

corn mealはどちらかというとザンビアのローラーミールという、少し廉価で学校給食に出てくるようなものでしたが、まぁそれなりの雰囲気を味わうには十分なものでした。感動的だったのは、ビーフシチューやキャベツが私たちがザンビアで食べて以来ずっとずっと食べたくて、でも日本では出せない味だとあきらめていた、近所で食べさせてもらっていたそのものの味だったことです! 中和さんと辻本さんと3人で、「うっわー!」「やべー!」「うまー!!」を繰り返していました。

当日の11月4日(日)がやってきました。とは言え、私たちは不安でいっぱいでした。今でこそ、シマの味が懐かしくて大好きで仕方のない私たちですが、ザンビアに行きたてのころは、油を大量に使うシマのおかずや、シマ自身の独特の匂いなどに慣れず、苦労した記憶もあります。各国から来る留学生や日本人の来場者がシマを買ってくれるか、果たして完売するのか。また、大量のシマを本当にこねられるのか。

当日は朝早くから、やはり修論で忙しい有馬さんも加わり、私たちの屋台はスタートしました。お肉やコンソメなどは、池田研のマレーシアからの留学生がHALALのものを用意してくれたので、イスラム教の留学生も十分楽しめるはずです。

最初は不安な中でスタートした屋台も、看板娘の中村さんのお嬢さんに助けられ、また有馬さんはシマの宣伝をしお客さんを獲得する、営業力という隠れた才能を遺憾なく発揮し、前日からのメンバーの中和さん、辻本さんも含めがんばった結果、4つの屋台の中で一番乗りで完売することができました。特に、アフリカ体験者には本当に懐かしい味となり、またはじめて恐る恐るシマを食べる人にとっても「和菓子でこういう味あるよね?(落雁のことでしょうか)」とか、「ふぅん」とか、まぁいろんな感想を持って食べてくれたようです。特にキャベツとビーフシチューは大人気でした。私たちが楽しんでいたシマを皆さんにも楽しんでいただけたことは、我々メンバーにとってもとてもうれしい体験でした。馬場研の隠れメンバーである、研究員の加藤さん作成のザンビアプロジェクト紹介パネルも学部生などが興味を持って見ていました。そして、辻本さんの関西パワーで多くの人がザンビアプロジェクトのチラシをもらって帰っていきました。

また、プログラムではパフォーマンスがあったのですが、辻本さんと私はザンビアの歌を披露したのですが、その時には中村家の末っ子と奥様がダンスに参加してくれたり、ザンビア式の掛け声「(高い声で)オ〜ヨヨヨヨヨヨヨヨ」を入れて盛り上げてくれたりと、楽しいイベントになりました。その他の留学生やそのご家族による、バングラやウズベキスタン、スリランカなどのダンスや歌でも本当に授業とは違う一面を見ることができ、イベントは大成功のうちに終わりました。
今回の屋台は、中村さんの奥さんと、最初から最後までお店番をしてくれた看板娘の中村さんのお嬢さんの助けなくしては成功できませんでした。中村さんの奥様には、「みんなで協力して完売して成功して、本当によかった!」と言っていただき、貴重な土日を頂いたにもかかわらず、本当にこちらとしても感謝でした。
その他のメンバーであるオユーナさんは、モンゴルの移動式住居、ゲルの中でモンゴルの紹介を担当し、離れた場所にいる写真展担当の平川研究室Sさんのところに馬のミルクなどを運んでくれるという、細かな気配りも忘れませんでした。木根さんはガーナから帰ってこられたばかりなので、御実家にお元気な顔を出されていました。また内田さんは広島市内で行われた別イベントのIDECブースで新しい仲間を探すべく宣伝をがんばっていたそうです。中村さんはバングラプロジェクトの仕事で日本を離れていますが、奥様とお嬢さんを励ますべく準備中に電話をくださいました。馬場先生は学会に参加されていました。11月4日は国際協力の日ですが、馬場研メンバーは各所でそれぞれ頑張っていたようです。

山田 恭子